まん太
パイロン怒りの一発!
(01.TV)
ABOUT

主人公、葉を狙う刺客・タオジュン。彼女は伝説的格闘家にして映画スターの 「パイロン」のキョンシーを操る導師である。その強さに、さすがの葉と彼の持ち霊「阿弥陀丸」もピンチに陥ってしまうのだが、親友のまん太が体を張って 持ってきてくれた木刀の力で、パイロンにかけられたの呪いを解くことに成功する。しかし、死してなお人殺しの道具として使われていた自らの運命を嘆いたパイロンは暴走してしまう。
彼はすさまじい強さを見せるのだが、「イタコのアンナ」がパイロンの師「シャモン」の 霊を葉に降霊させた。
師弟の対決。そして己を取り戻したパイロンは、葉に感謝。 葉は満面の笑顔で、新たな人生を歩む決意をしたパイロンを見送るのであった…。

TVアニメ「シャーマンキング」の第7廻(回)。はばらさんは絵コンテ、演出を担当。

前後編
の後半戦ということで、ドラマもバトルも見せ場続き。「どれかひとつのシーンを目立たせる為に他の見せ場のウェイトを軽くする」という手法ではなく、全編ハイテンションな展開で魅せる構成になっています。
はばらさんはこの廻のほかにも33廻で演出、63廻では絵コンテで参加しています。またほかの廻でも原画で何廻か参加しています。

TUKKOMI

■この廻では、作画枚数は抑え、そのぶんキャラクターのポーズやレイアウトを「動き」のあるものにするという見せ方をしています。
特に印象に残ったのがラスト近く、葉に降霊したシャモンとパイロンの闘いのシーン。 じつはほとんど1枚の絵をスライドさせたりカメラワークでカバーしていたりと、必要最小限なカロリーで描写されています。
どう描けば少ない枚数でも動いているように見えるのか、どこに枚数をより多く使うと、もっと動いているように見えるのか。それまでのはばらさんのアニメーターとしての経験が活かされたプランニングになっています。はばらさんはこの廻のほとんどの画面のレイアウト、動きのタイミングのチェック を行なったそうです。
上の図は親友まん太が「戦いを見守っている」というシーンなのですが「画面の向こう側に注目するものがある」ことが印象的に伝わるポージングになっています。
枚数をタイトにしながらもダイナミックな動きが印象に残るこの演出の方向性は、以降もはばらさんの演出の持ち味のひとつとして確立してゆくことになります。

■葉たちの激しいバトルの合間、まん太をはじめとした「見守る側」の掛け合いも、この廻では重要なポイント。
バトルしているわけでもない、平板になりかねない彼らにも、カメラワークが多用されていて、映像の中で心地よいリズムが刻まれています。

「シャーマンキング」メインスタッフ

監督 水島 精二
シリーズ構成 小出克彦
キャラクターデザイン 高見明男
プロップデザイン 山岡信一
美術監督 小山 俊久
色彩設定:関本美津子
製作 テレビ東京、XEBEC

第7廻 メインスタッフ

絵コンテ はばら のぶよし
演出 はばら のぶよし、大槻 淳史
脚本 稲荷 昭彦
作画監督 高見 明男 
美術監督 小山 俊久

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