ゲキガンガー3
ゲキガンガー3・熱血大決戦!
(98.OVA)
ABOUT

遥かな宇宙の闇のかなたから、輝く地球に迫るキョアック星人。しかし地球には国分寺博士が「こんなこともあろうかと」遺跡から得たデータを基に建造した熱血ロボ、ゲキガンガー3がいた!ひょんなことからゲキガンガー3に乗ることになったケン、ジョー、アキラの長い戦いが始まった!

96年放映のTVシリーズ「機動戦艦ナデシコ」で、主人公テンカワアキトがこよなく愛するアニメ、という設定で制作されたのが「ゲキガンガー」の始まりでした。番組内番組という、いわば「おまけ」的な存在でありながら、作画・演出ともにひじょうに高いテンションで描かれるゲキガン世界は「ナデシコ」放送終了後もさめやらぬ人気が続き、ついに新作部分を追加してOVA化されるまでにいたりました。

はばらさんはプロデューサー、監督、演出と、作品のマスト部分を担って大活躍。
またキャラクター設計の近衛氏は、はばらさんの双子の兄弟という話ですので、思考や嗜好など、ほぼ同一なものを持っていると思われます(??)。「ゲキガンガー」は、トータルな面ではばらさんの嗜好の出た、代表作といってよい作品でしょう。

今作では小黒祐一郎さん率いる企画集団「スタジオ雄」の存在も重要なところです。モチーフとなる作品(この場合は諸般のロボットアニメ)の情報を徹底的に調査、解析する能力と構成力とで、ロボットアニメとしてのツボを押さえた設定、全39話に及ぶシリーズ構成をみごとに作り上げています。そしてその仕事は、はばらさんの、こっそりとネタを仕込む性質(笑)ともマッチして、確固とした「熱血ロボ ゲキ・ガンガー3」の世界観を作り上げています。

TUKKOMI

■ゲキガンガーは故・小松原一男さん、金田伊功さんを始めとした超豪華な作画陣のお仕事も魅力のひとつ。そしてベテラン・中堅と同時に新人アニメーター(当時)の方々にも積極的に仕事の場を提供していることもポイントです。
「おおらかに絵を楽しんで描くことがあってもいいんだ、ということを教えてあげたいなあと思いました」
はばらさんのことばです。90年代末期、しだいにアニメ界全体の作画が細密な方向へ移行していった時期に
カゲやハイライトを極限まで減らした画面はそれでも力強く、鮮やかな色彩設計とあいまって、とても美しいアニメーション作品になっています。

■「ロボットアニメが最も熱かった70年代」のテイストで統一されたアツイ作画、マニアックなネタで誤解されがちですが「ゲキガンガー」は決して「70年代をパロディした作品」や「ロボットアニメのパロディ」ではありません。はばらさんの体感してきた70年代の雰囲気に敬意を表して作られた、「ロボットまんが」です。特にOVAの新作パートでのケンが傷つき、倒れた中で展開する彼をめぐる人々のドラマはしっとりと心に迫ってきます。もちろん「元ネタ」を辿る見方もアリだと思いますが、一本のロボットまんがとしてじっくり味わっていただきたい作品です。

■最後に。ゲキガンガーのキャラクターは「ナデシコ」のキャラと同じくらいの頭身。本編との区別がつきにくいという理由から当初、「ナデシコ」の監督から頭身を下げてほしいと言われたとか。ですが…「しかしそれでは熱血ではない!」と、近衛氏が熱く語って通したのだという逸話があるそうです。

メインスタッフ

プロデューサー 監督 演出

羽原 信義

プロデューサー

高橋 豊

脚本 

小黒 祐一郎

キャラクター設計 

近衛 真守 

製作 

KING RECORDS MOVIC XEBEC ING

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