STAGE25 黒翼 


丸々イブに向けて、いつもより少しにぎやかな東野町。
丸々「黒翼」の発動によって、その風景が刻々と変化してゆく中で、数々の真実が
丸々あかされました。
丸々丹羽と氷狩の確執、日渡警視長とクラッドの関係、そしてダークの正体と「黒翼」。

丸々これまで大助や原田姉妹といった普通の中学生として過ごしていた彼らの目線で
丸々描かれていた物語が、家族という「大人」、
丸々自分の暮らす町という「世界」へとしだいに広がってゆく構成が圧巻です。

丸々東野町の大避難の光景はインパクトがありました。
丸々ただ技術的な話だけではなく、避難する人々のさまざまな姿には、その数だけ
丸々多くの「生活」がそこに
あることを確かに感じさせました。

丸々今回は、冒頭の蒔枝のおばさまのシーンから始まり、親子、姉妹、家族、友人、
丸々そして恋する「想い」と、ひとが生きてゆく中で生まれる当たり前の関係が、
丸々大切なものとして描かれています。



丸々中盤での黒翼が目覚め、危険が迫る状況で出かける大樹のことを、笑子が玄関まで送ろうとしてあげたという台詞が、
丸々ちょっとしたところですが、「家族」の空気を感じさせました。


丸々クリスマスイブに向けてのんびり過ごす丹羽一家。
丸々そんなごくふつうの家族の彼らの「役目」とは。

丸々原田家では両親が海外に行ってしまっている状態ですが、坪内執事がふたりをあたたかく見守っていてくれます。

丸々町では親子や家族が、「空気」の変化に気がついてゆきます。

丸々冴原は町の異変を父に知らせました。
丸々いつもダークのことで、警察の情報網を活用している彼ですが、それは彼らなりの親子の交流にも
丸々なっているのかもしれません。

丸々そして警部は、自分の立場と父親として息子・剛を心配する気持ちで揺れて。

丸々短い描写ながらも、電話というアイテムと大樹と話している部屋の狭さとで公私との間で追い詰められている感じが
丸々よく表現されているシーンでした。
丸々また、ここではさりげなく警部の父親のことも語られています。


丸々そんな中、加世田親子は、おばあちゃんという遠くにいる「家族」に会いに向かいます。


丸々屈託なく、おばあちゃんに会えることを楽しみにしている少女の姿が、クライマックスの
丸々物語の中で、強く印象に残ります。


丸々そして…日渡家では、微妙な距離感を保っていた警視長と怜さまの関係が、ついに分断してしまいました。

丸々ここまでの展開を見ていると警視長は義父としての立場を利用して、ずっとクラッドの翼主である怜さまを利用してきたか
丸々のように、そのためだけに義理の親子関係を作っているようにも見えます。

丸々はたして、ふたりの関係の中で流れていた想いとは…?

丸々

丸々「やるよ僕。やるしかないなら」

丸々決して頼もしいとは言いがたいことばとともに
丸々ダークとの共存を始めた大助。
丸々すべてを知った彼は自分にができるのかということを考え、
丸々「丹羽の人間だからこそできること」を決意しました。その身に痛みが
丸々伴うことを知りながら…。


丸々シリーズ序盤、たびたび洋装に身を包んで外出していた大樹は
丸々生きてきた中で築き上げたネットワークを使って、事件を解決する
丸々ヒントを見つけてきてくれました。
丸々今回のテレビ局や警察内への働きかけも、ごく自然でした。
丸々倉持長官との会話は、お互いの間に流れる時間の重みを感じさせます。

丸々笑子さんは予告状を素早く出し、大樹とともに魔力を封印する
丸々儀式を行なってきました。
丸々そして大助の帰る家を、トワちゃんやウィズとともに、つねに明るい空気
丸々にしてくれていました。

丸々小助さんは全ての真相を知りながらも、必要な時期が来るまで、そっと
丸々大助のことを見守っていてくれました。
丸々おだやかな顔をしながらも、
大助にふりかかる魔力の痛みをずっと
丸々その身に受けて…。




丸々丹羽家の人々はそれぞれが自分の出来ることを自分で選んで
丸々いて、
決して相手に「こうしなさい」と無理強いはしません。
丸々…笑子さんはやや強引に予告状を出したりもしていますが(笑)、
丸々最後の判断では、つねに大助の意志を尊重しています。

丸々家族それぞれの「役目」を知った大助。
丸々シリーズ当初はサイズの合わなかったダークの衣装も、もうあまり
丸々違和感なく着こなす彼
の姿に迷いはなく、とても凛々しかった
丸々です。


丸々クラッドが目覚め、黒翼の封印を解く闇の美術品も警視長の
丸々手の中。
丸々大助とダークは彼らと、そして「クラスメイト」の怜さまがの待つ舞台
丸々へと、会いに向かいました。


丸々それぞれの決意、そして伝えられない想いを胸に動き出した
丸々東野町。

丸々FINAL STAGEがいよいよ幕を開けます。




丸々これまでのシリーズで丹念に描かれつづけてきた、東野町のおだやかな風景。
丸々しかし40年前には、犠牲者も多数出してしまうような「災害」が起きていました。
丸々その出来事が具体的に描写されることはありません。でもそれを経験した世代である倉持長官らの言葉から、
丸々災害が人々の中に残したもの大きさが感じられます。


丸々そのことを直接は
経験していない世代でも、家族や親しいひとからその言葉を聞くことはできます。
丸々州崎レポーターのように、災害や街の歴史を積極的に調べて、多くの人々に伝えようとしてくれるひともいます。

丸々町という形あるものが災害で崩れ去ってしまっても、そこに住む人々がいれば、何度でも甦ることができるはず。

丸々40年前の災害を経ても、大助たちが住む町は、あたたかい顔を見せていました。

丸々そして
第13話で大助が立っていた世界にも、その答えはあります。